Another Episod by………




あっと言う間に
情報は広がった。
俺に付きまとう
うるさい女共からの
質問攻めには
もううんざりだ。
あの行為はかえって
逆効果だったらしい。
それでもあれ以来
別に俺達の関係は
それほど代わり映えはなかった。
変わったのは
周囲はの態度と……
日常化したキスの交換ぐらいだ。
口答えばかりするあいつを
黙らせる術として
自然と使うようになっていた。
それを習得したのか
あいつが俺に対して
うるさいと感じたら
あいつも自分から
してくるようになった。
『これはあんたが
あたしに教えた事でしょ』
そんな風に言いながら。



「もうわからねぇ……」
「どーしたよ?」
「もうわからねぇよ
あいつが……」
「結局なんなんだ?
まだ落とせてねぇのか?
あんな事件起こしたのに」
「あれは事故だ」
「それ以降の
目撃談も多数ありますが?」
「それは口封じだ」
「俺としたら
それだけでも羨ましいけどな」
「そりゃどーも」
「でも、
そこまでやって
手に入らないケースは
初めてだろ?
それで結構
ムキになってるだろ?」
「そーかもな」
「だって最近のゼファ
ゼファじゃねーもん」
「俺もそう思う」
「なんでそこまで
あの子にこだわるんだ?」
「……あいつの…
笑顔が見てみてぇんだよなー」
「は?
……気持ち悪ッッ!」
「だよな。
俺もそう思う。
あいつがあの
サボりの兵士達と
居る時みたいな笑顔
俺の前では見せないからな。
それを見てみたい」
「……なぁゼファ。
お前もしかしてマジに
なっちゃった系?」
「そーかもな」



次第に俺の願望は
変化していった。
『ガキを落とす』だとか
そんな簡単なものではなく、
一番難しいであろう
『彼女の笑顔』を手に入れる事。
恐らく、
手の届かない目標を
自分で設定したのは
まだあいつの傍に居たいから。
悔しいが、
あのなかなか
手に入らない感じと、
どんどん子供では
なくなっていくあいつに
惹かれていったのは確かだ。