俺以外でこんな山の中に住む奴なんて居るんだな……。不思議に思いながらも今まで通り普通に生活をしていた。



あの日までは………。



夜、なんとなく暇で外へ出た。 何かに引き寄せられる様にあの小屋の前に居た。



覗きなんて趣味ではないが 、気付くと戸を少し開けていた。戸は二重になっていた。ヤバいと思いつつもう1つの方の戸も開けてしまった。



2つ目の戸の向こうには不気味に光る何かがあった………。



「………おい。お前そこで何をしている?」
「…………ッッ!!」



見つかったか……!?背後から肩を掴まれた。見た事のない様な物を目にし、呆気に取られた俺は、人の気配に気付かなかった。



「何をしている………?と、聞いているんだ。聞こえなかったか?貴様………一体何者だ?」
「それはこっちの台詞だ。あんたがここへ来たのはつい最近だろ………?」
「先に質問してる内容をきちんと答えろ」
「この小屋を不審に思っただけだ。俺は数ヵ月前からここに住み込んでるが、俺が来た頃はこんな小屋はなかった」
「次の質問だ。貴様は何者だ?」
「アークティク大陸、セヴァーンのロンヴァルディア騎士団所属、ライアット=ハークネスだ。質問には答えた。こっちの質問にも答えろ」
「元ヴァリーフォージ研究員、オリオール=イージスだ……。確かに。私がここに住むようになったのはつい最近だ」