Another Episod by………




普通ならアレクトの部屋からは
数十秒で自分の部屋へ
帰れるのだが………。
倍くらいに時間をかけて帰った。
帰ってもどんな顔して
イセルナに会えばいい?



ガシャ………。



「パパー!」
「ファルクス!
ただいまーッッ!」
「ずいぶんゆっくりねー?
またアレクトの奴
帰らせてくれなかった?」
「………あぁ。
まぁな……」
「?」



元気よく出迎えてくれた息子に
元気よく答えるも、
イセルナの顔を見ると
もうどうしていいのか
わからなくなる。
すべてを話さなくても
せめて1日でも長く
生きられるように……。



ファルクスが眠りについた後に
それとなく話を切り出してみる。



「イセルナ」
「なにー?」
「黙って聞いてくれ」
「だから何?」
「もう俺が居ない時は
外へ出るな」
「急に何言ってんの?」
「もう気付いてんだろ?」
「………………?」
「急激に体力が
落ちていってること」
「…………………」
「………やっぱり。
なんで言わない?
どこまで自分でわかってる?」
「……………
あたしはもう長くない」
「絶対に怪我をしない事」
「?」
「延命処置はもう
それしかないらしい。」
「アレクトとそれを話してたの?」
「あぁ。
怪我してももう再生機能は
働かないそうだ。
傷を治すことも
出血を止めることもできない。
一歩外へ出れば
最近は反ヴァリーフォージ派が
うろうろしてる。
富裕層の人間は無差別的に
元ヴァリーフォージの人間だと
判断して攻撃してくる。
今のお前には危険すぎる」
「じっとしてたって
どれだけ長く生きれるか……」
「治らない怪我負うよりは
いいだろ?」
「一般人相手に
まともに食らったり
しないでしょ?」
「今のお前に
以前と同じように戦えるか?
デュランダルももうないのに」
「……………」
「お願いだ……。
こればっかりは
俺の言う事聞いてくれ」