「………月影島に行ったのが
始まりだったんだけどね」
「………行ったのかよ」
「うん、
行ったんだよ」
「で?」
「ゼファがあたしを
どこまで知ってるかによって
どこから話すか
変わってくるんだけど」
「全部知ってるよ」
「全部って?」
「たぶん基本的な事は
全部だよ。
イージスの研究所の資料
全部見たからな」
「何それ!?」
「いーから!
それは後でちゃんと話すから!」
「………わかったよ。
あたし、
自分の事を全部知ったの。
だから何かもっと詳しい事
知りたくて
昔住んでた月影島にある
イージスの研究所に行ってみたの。
でもね、
もうなかった。
たぶんあたしがヴァリーフォージに
連れ去られる時に
抹消されたんだと思う。
それで研究所の有無を確認したら
師匠の家に行ったの」
「師匠?」
「うん。
あたしが月影島に居た時
イージスに内緒で
色々訓練受けてたの」
だから武器製作部の頃から
あんなだったのか……。
「あたしがヴァリーフォージに
連れ去られる時
師匠はあたしを逃がす為に
怪我したし
あたしに剣預けちゃったから
その後どうなったのかなって。
他の大陸の人間が
ヴァリーフォージの手にかかったら
生きられない事はわかってる。
でも一言謝りたかったから。
だから行ったの。
家入ったら白骨化した
死体が転がってた。
師匠だった。
変な話なんだけどさ、
師匠があたしに
話しかけるんだよ!」
「………死体が?」
「うん」
…………………。
とうとう頭イカれたか?
「それで!
頭蓋骨振ったら
師匠が出てきたの!」
「………………」
………ホントに大丈夫か?


