伽羅子

スコップを突き立てる。

思った以上に固い地面。

木の根も張っているらしく、想像以上に穴を掘るのは難儀だった。

ここまでの作業で疲れ果てた体には酷な仕事。

だが誰かの手を借りる訳にも、途中で投げ出す訳にもいかない。

絶対に誰にも知られる訳にはいかない。

これは俺が墓の中にまで持っていかなければならない秘密。

そう、あの時犯したあの女生徒の事と同様。

俺がまだ教育実習生だった頃、実習先の学校で犯した女生徒。

俺が初めて強姦という犯罪に手を染めた相手だった。