伽羅子

「触るな!」

条件反射で、俺は伽羅子の顔面を蹴った!

「来るな!来るな!来るな来るな来るな来るな来るな来るな!」

身の毛もよだつような形相の伽羅子の顔を、何度も何度も、力任せに蹴りつけた。

鼻が潰れ、頬が砕け、前歯が折れて周囲に飛ぶ。

男なら誰もが足を止め、振り返ってしまうほどの美少女だった伽羅子。

既にその面影は微塵もない。

醜悪な化け物さながらの顔。

その顔で尚も、俺に近寄ろうとする。