伽羅子

「ひ…」

俺は思わず腰を抜かし、その場にへたり込んでしまう。

伽羅子!

あれだけ滅多刺しにしてやったのに、伽羅子は自力で生徒指導室から這い出てきて、踊り場にいる俺に迫ってきたのだ。

「あ゛あ゛あ゛…あ゛ぁああぁあ゛あ゛あ゛あ゛っ…!」

喉の奥から搾り出されるような呻き声。

目の焦点どころか、既に意識などないのではないかと思える白目で俺を睨み、ズルズルとその身を這わせてくる。

血塗れの手。

その手が、腰を抜かした俺の足首を掴もうとする…!