伽羅子

遺体を裏山に埋めて、生徒指導室に飛び散った血痕を全て拭き取って。

凶器になったカッターや、遺体切断の為に使う電動鋸も処分しなければならない。

それも、絶対に見つかる事のない場所へ。

まとめて海にでも沈めてしまうか。

それとも伽羅子の遺体と一緒に埋めてしまうか。

…いいぞ、だんだん頭が働き始めていた。

俺は一本目の煙草を携帯灰皿の中に入れ、二本目を銜える。

教え子を殺しておきながら、煙草を吸っただけでこの落ち着きぶり。

ふふ、なるほど。

伽羅子が俺を評して『鬼畜』と言っていたが、あながち間違いでも…。