相変わらず?

伽羅子はさっきも、俺に対して『相変わらず』という言葉を口にした。

俺の事を知っているのか?

過去に俺と面識がある?

しかし俺の記憶には、伽羅子の顔は浮かばない。

それに、何故俺の『裏の顔』の事を知っている?

そんな俺の疑問に答える事もなく。

「失礼します、増川先生」

伽羅子は踵を返して背を向ける。

「鬼畜に従う事は出来ません。貴方のような下衆が、一刻も早く地獄に落ちる事を願っています。さようなら、クズ野郎」