キミのヤキモチ



大きなガラス扉を押して外に出ると、ビュッとひと吹き冷たい風が身体を突き抜ける。

髪が邪魔になるくらい、秋の終わりの空気は何度もオレの思考と頭をぐちゃぐちゃにして。



「どっちの道から帰ったかなぁ…」



オレは一人、暗くなり始めた大通りを歩いて帰った。

少し早めに歩けば、歩幅の小さいユウになんてすぐに追いつける。

追いついたら、最初に何を言おうかって、そんなことを考えながらぬいぐるみを眺めてた。





なんで付き合わないの〜?



オレが聞かれるのと同じくらい、ユウもきっといろんな友達から言われてたと思う。

その度に、ユウがなんて答えてたかは知らない。

でもオレは、決まってこう返してたんだ。



「そんな必要ないじゃん」



直接言われたことなんてないのに、ユウは絶対オレのことが好きだっていう確信がいつもどこかにあった。

だから、ユウの態度を不安に思ったことなんて一度もなくて。

どうせオレのユウなんだからって、今の関係に満足してて。

勝手な贅沢だけど、告白するのなんて勿体ないと思ってた。