ついでに、この時期は よく夢を見る。 あの時の出来事が 鮮明に蘇ってくる。 お母さん笑顔の奥に隠されていた、悲しみに染まった瞳。 どうして、あの去っていく背中に手を伸ばさなかったのか どうして、大声で叫んで振り向いてもらわなかったのか そんな、 後悔に襲われる。 ―夢の中の私は あの時の自分を悔やむように必死に手を伸ばしている。