「な、なっ////勝手に呼び捨てにしないでよ!」


「紗裕!また、屋上こいよ。」

人の話聞いてないし。



「なんで、浅野君に命令されないとダメなのよ!」




浅野君はこっちを振り返って立ち止まった


初めて見る顔だった



ちょっと意地悪そうで


でも、


いつも以上の笑顔で




「―――お前のこと、もっと知りたいからだよ」





そして、覚悟しとけと言わんばかりの顔をしてドアの向こうに行った。





「あいつ!一体なんなのよ――!!」



誰もいなくなった屋上に私の声が虚しく響いた。