ザ―ザ―― サ――――――― 雨の音が耳に痛い。 「雨、凄いな。」 そう言った彼の声も すぐ、雨にのみ込まれていった ――――6月、梅雨 雨は嫌い― 夏ではないけど 少し暑くて それに加えてこの雨 汗をかいた上にこの じめじめした感覚― 微妙な温度と湿気が 混じり合って気持ち悪い 雨は嫌い――― 私の過去の記憶を フラッシュバックさせるから 私の体調を壊すには 十分すぎるほどの条件だ