2月のはじめ

―卒業式をすぐそこまで控えたある日


「「おめでとうっ!紗裕っ」」

私のアパートに集まる真理子と礼の声が響いた。


「ありがとう―っ」



「でも、本当に就職で良かったの?」


「本間やでッ!お前少しは相談せぇや!!」



今日は私の就職が決まった報告。

雑誌の会社の事務の仕事

今日まで皆には黙っておいたのは驚かせたいのもあったけど

進学する皆が気にしちゃ駄目だから。


でも、この不景気になんとな決まって本当に良かったあ・・・


内心ビクビクだったもん・・・