「―・・あっ浅野君!
口に付いてる・・・」
流花が駿の口に付いたソースを指でふいた。
ズキンッ!
音をたてるように目の前の光景が私の胸をえぐる。
私と駿が付き合ってるのを知ってる彰君は流花の行動にあっけにとられていた。
ゆきなちゃんや咲ちゃんは駿と流花を冷やかすようなキャーキャーという声と無言の駿にますます胸をえぐられる。
どうして嫌がらないの?
どうして否定しないの?
鼻の奥がツーンとする。
「あっ先に戻るね―・・」
場の空気に耐えられなくなり、一人教室に戻った。
階段をかけ降りて、三階に着いた途端に我慢していた涙が溢れた。
「―っ宮藤っ!!!」
不意に捕まれた肩。
振り返ると私の様子に気が付いて追いかけてきた彰君がいた。


