どんどんキモチが空回りしてくる。

あたしは叶わない想いだけど…
あのコは叶ったんだよね。
好きな人が幸せなんだから幸せを願わなくてはいけないのに…
どうしてあたしじゃないの!?
ねぇ神様あたしの方があのコより絶対大好き…
愛してる。

でもやっぱり叶わないの?
コノ想いを叶えて下さい。

「ゆうか。お待たせ。
遅くなってゴメ-ン。」

「いいよ。
さっきね。
良介くんに会っちゃった。」
あたしはさっきの出来事をゆりかにはなし始めた。

「でね。
彼女と一緒だった-。
すごいショック。」
「そっか-。
ドンマイ。
どんなコだったの?」
「それがね。
すごい可愛いの。
年下の女のコだった。」
「そうなんだ。
まあ今日は騒ごっか。」
「うん。」

あたしは一日中アノ出来事を必死で消そうとした。
変になるくらい思いっ切り遊びまくった…
鳴きそうででもできなくて。
そばに行きたい。
その想いだけが募って行く…

「ゆりか今日はゴメン。
あたし変だったよね…。」
ゆりかはニコッとして
「いいよ。
あんな事があった後だもん。
あたしこそ何もできなくてゴメン。」
ゆりかは悪くないのに謝らせてしまった…

ダメだな。あたし。
何もかも嫌になって来る。

いい事だけ思い出そう!
今日は…
そうだ。
誕生日!
福岡さん何くれるのかな。
服だったらいいな。
オシャレして友達といつもの様に遊んでいたら新しい出会いがあるかも。
そしたら…
アノ人を忘れられるかな………

ダメ!思い出したら。
そう思えば思うほど…
思い出してきてしまう。

その夜あたしは一晩中声を殺して泣いた。
いろいろなキモチがありすぎて苦しくなる…