「先生、
休日出勤ご苦労様です」


「鈴ちゃんも」


彼女の笑顔に
僕も微笑む。



こうやって、演奏が
終わると決まって彼女は
この部屋を訪れて


「先生、紅茶」


飲み物をせがみながら
テーブルを叩く。



僕は、その様に
半ば苦笑いをして
紅茶を出すのだ。



そう、いつものこと。
なにも変わらない。
これが日常。