ring a bell



「鈴ちゃんのこの指も
君の奏でるあの音色も
それに揺れる黒髪も
こうやって僕を見上げる
其の瞳も…」



「………先生?」



「あぁ、そうやって
僕を呼ぶ声も僕は好きだよ」


そう言ってしまえば僕は
彼女にまた頬が緩む。




「……」




虚ろな瞳で
彼女はじっとしていた。


これは、ある日の非日常。