短大2年生の冬。



あたしとヒロは肩を並べて、人混みを掻き分けながらクリスマスの原宿を歩く。


幸せなカップルたちの波にあたしたちがはぐれてしまわないように、ポケットのヒロの手をいっそう強く握った。




冬休みを利用して、ヒロはピザ屋、あたしはスパゲティー屋のバイトに連休を取り、地元に帰る予定だった。



その前に買い物がしたいと言うヒロの我が儘に付き合わされていた。


ヒロが我が儘なのは出会ったときからで、2年たった今、あたしはスッカリ慣れてしまっていた。