三人で食卓を囲み、無言で食事をすすめる。


祖父は有名企業を定年退職したばかり。

祖母は元教師。


厳格な二人が簡単に結婚を許してくれるはずがなかった。



リズムをあげる心臓にため息をついて、箸を置いた。


『話があるんだけど。』



二人があたしを真顔で見つめる。


『後にして。』



そう告げられて、緊張のあまり食欲の失せたあたしは自分の茶碗や箸を片付けて、応接間で二人を待つことにした。