あ…あかん!!
出て行ってまう!!
なんとかして呼び止めな…!!
「あ…あっ…あの!!」
「ん? どうしたん?」
その先に言い詰まった。
なんて言うたらええやろ……。
「……また…、…きっとまた、会えますよね………?」
こんなん言うたら、ドン引きされる━━━!!!!!!!!!!
…あかん………。
結局自爆や………。
「うん、絶対また会える。
こうやって出会えたんも、また何かの縁やしね」
カ…カッコイイ━━━!!!!!!!!
彼の背中を見えなくなるまで見つめた。
あ…、見えんくなってもた。
一気に虚しさが押し寄せた。
「…何?
愛姫ちゃん、城取さんに一目惚れしちゃったの?」
「そうみたいやなぁ…。
姉ちゃんにも春がきたってことなんかな?」
「あ…愛姫!!!!!
もうとうとう嫁に………」
「おっ…お父さん!!
愛姫お姉さん、まだ結婚したわけじゃないので………」
「…またごっつい顔してニヤけとるで。
もうちょいカワイイ顔でけへんのかな…」
「それ言いすぎやって!!」
周りの声も一切耳に入らなんぐらい、頭がぽわーっとする………。

