「そっか…」 美優だけなんだ。 何故か無性に寂しくなった。 桜の木に寄りかかった。 ━━━━ 「み・・っ!・・ゆ!‥」 あっ…美優寝ちゃったのかぁ。 翼に迷惑かけちゃったかな。 目を開けようとした時… 「…美優は、 美優は俺が守るから」 その甘くて優しいテノールは、聞き間違いじゃなくて… 翼の声だった。 いきなり囁かれた言葉 甘くて優しいテノール 薄目でみた儚い笑顔 周りを取り巻く桜の香り どこか…懐かしい感じがした。 いろんな想いをめぐらせながら美優は睡魔に負けてしまった。