そして、今日の授業は無事に終わった。
放課後。
私と春佳は教室に残って遊んでいた。
生徒も先生も誰も居ない教室はとても静かで、私達の笑い声だけが響いていた。
そんな時、春佳が思い出したかのように話始めた。
「そういえば、この前ファミレス行った帰りに、テレビ局の前で舞歩どっか行ったでしょ?どうして?」
えっ、今頃?
そのままスルーしてくれてたらよかったのに。
「別に……何でもなかったよ…。」
「嘘だ。私、舞歩と男の人が喋ってる所見たんだからね、本当のこと言って!」
「あ〜、ちょっと知ってる人がいて、声をかけに行っただけ。」
「ふ〜ん、そうなんだ〜じゃあその知ってる人って誰?」
春佳は、口端を少し上げて、ちょっと意地悪そうに聞いてきた。
もう…勘弁して…。

