送ってもらってた時も、ずっと話しが途切れることはなかった。
たぶん、話しを聞いてた時はずっと笑ってたと思う。
今日の事で、私の高杉龍介に対する印象はずいぶん変わったと思う。
今までは、すごいクールで口数の少ない人だと思ってたけど、本当の高杉龍介は優しくて、面白い人だった。
家に帰ると、ご飯を食べてお風呂に入ってからすぐに眠りについた。
嫌な夢を見た。
私は高杉龍介と手をつないで歩いていた。
すると、後ろから見覚えのある男の子がこっちへ走ってきた。
「舞歩―――――。」
後ろから声がした。
振り返るとそこには、今にも泣き出しそうなくらい辛い顔をした舞斗がいた。
どうしてそんな顔するの?
そんなことしたら勘違いしちゃうじゃん。
期待しちゃうじゃん。
舞斗を思っているのは私だけなのに……。
私の片思いなのに……。
でも私はつい、繋いでいた手を離して、舞斗の方へ行こうとしてしまった。
でも、高杉龍介がそれを阻止するかのように私を強く抱きしめた。
舞斗の目から涙が落ちた。
嫌だ、舞斗泣かないで。
私がそれをいくら思っても、舞斗に届くはずはない。
やがて、舞斗はその場から消えていった。
………嫌。
舞斗――――――――…。

