すると、後ろから春佳が走ってきた。
「ヤバい、もうこんな時間だよ?」
と言いながら、春佳は自分の腕時計を私に見せた。
その時計はもうすぐ7時になろうとしていた。
あぁ、もう帰らなきゃだね。
春佳の家族はすごく優しい人ばかりで、春佳が帰ったときには暖かく玄関までお出迎えしてくれる。
私はそんな春佳がすごく羨ましいと思った。
それに比べ、私は家に帰っても一人。
本当は家になんか帰りたくないのに……。
私はそんなことを思いながら、春佳と歩き出した。
家に帰ると、携帯に1通のメールが届いていた。
そのメールは、さっきメアドを交換したばかりの高杉龍介からのメールだった。
慌てて携帯を開いてそのメールを見る。
From 高杉龍介
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こんばんは、高杉龍介です。
明日日曜日だし、俺も仕事休みだから会えないかな?
返事待ってます。
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この時、気付いた。
私、芸能人と知り合いになっちゃった。
しかもメアドまで交換して、相手は超人気アイドルの高杉龍介だよ?
自分でもこれが本当に現実なのか夢なんじゃないかと疑いはじめ、分からなくなってきた。
自分で頬を抓ってみたが、ちゃんと痛みを感じた。
夢じゃない。
「とにかく返信しなきゃ。」
私は返事のメールを返した。
To 舞歩
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こんばんは、メールありがとうございます。
明日、大丈夫です。
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返事は思ってたより、早く帰ってきた。

