俺は、襟足を短く刈り上げたい。
でも背が低いからか、女の子に間違われることが増す。

実に納得いかない。



止めろよっ

いーじゃん、そーいえば映樹は風邪だって?

アイツいたら女の子に声かけても失敗するからいいよ。



騒ぐ俺達の近くに戸倉さんが来て、「あまり前と変わらないけど、いいの?」そう、俺と高原さんに聞いてくる。

「だ、だって…。」

「まあー、早苗は恥ずかしがりだけどさ。」

「…ごめん、俺も今日は皆と一緒だと正直助かる。」

格好悪いけど素直に言う。


「…ガキか。」

「宮越君の苦労が判った気がする…。」



流石に反論もできず口ごもると、「ま、今回だけってことで。大勢の方が楽しい時もあるしね。」と、花村がそのまま、行こうと促してくれて。
おかげで緊張も少し、とれた。


次はちゃんと2人で出掛けよう。

俺はそっと高原さんに言って、2人で赤い顔のまま、その日は皆と遊んで楽しい時を過ごした。