「ごっ…ごめっ、ごめんなさい!」
もう、なんて言ったらいいのか、判らなくて…。
どうしよう…。
「だから気にすんな。」
えっくんが言う。
「ちいせーから、しょっちゅうのことだ、な?」
「だからちっさい言うな!…他人事だと思って。何が、な?っだ!ふざけんな!」
はははっ、えっくんは笑いながら彼の頭をポン、となでる。
「…こいつ、今度うちに居候する奴。
穂杉 伸っての。…で…近所の高原 早苗…」
仕方なくって感じにぶっきらぼうに紹介されたけど、穂杉くんはペコリと軽く会釈してくれた。
「ところで、…勉強してるのにドア開けっ放しって、気が散らないのか?」
「そうか?開いてないと集中できないけどなぁ。」
そういうもんか?
穂杉くんは不思議そうに呟き、ま、いっか。と納得していた。
「じゃあな、早く帰れ。」
「またな、映樹。…と…高原さん。また、会おうね。」
高原さん!だって!
名前 覚えくれた!
また会おうって!
穂杉くんに手を振って、なんだか、心臓がバクバクと…。
顔が赤くなっているような…。
嬉しい
覚えてもらって
嬉しい
友達になれた、よね?
