誰?
私の知ってる子?
何年生?
かわいい?
「うるさいっ!さっさと勉強しろよ!」
私の矢継ぎ早な質問に、真っ赤なまま怒りだすえっくん。
なんだか、かわいいよ。
こんな一面もあったんだー。
笑う私に、ジロッと睨んで、それからは一言も喋らなくなって。
ごめんねって言っても真っ赤なまま黙っているから。
仕方なく教材を広げて、淡々とできる所から終わらせることにしよう。
しばらくして、えっくんが私を呼んだ。
「早苗…は、いる、のか?」
「えー?何が?」
「だ…だから……。」
「?」
「いや……なんでも、ねぇよ。」
「そう?」
…時々、えっくんはよく解らない事を言ったりする。
そうか、好きな女の子ができて、私に協力して欲しいんだよ!
恥ずかしくって、言えないんだよ!
なぁんで気付かなかったのかなぁ!
「大丈夫だよ!ちゃんと協力するからね!」
「…はぁ?」
うわぁ、恋のキューピッドってこと?
ドキドキしちゃうよー!
あれ?気のせいかな…。
えっくん…困った顔してる?
