伸に好きな人がいたら、どうしよう
誰かに告白されてたら、どうしよう
あの頃、散々見た早苗の泣きそうな顔。
同じ顔をして、映樹を見ている。
ドキリ というか。
ギクリ というか。
映樹は腹が座った感じがした。
今日、言おう。
ちょうど部活は休み。
ゆっくり早苗の側に行き、久しぶりに正面から顔を合わせる。
そして、話がしたい。
と言った。
「放課後、いいか?」
「う…うん。」
「じゃあ、後でメールする。」
それだけ言って、お互い教室に戻る。
不思議と動揺は無かった。
やっと前に進める。
結果がどうであれ。
そんな気分だった。
