さあ、今日はもう来てるかな。
そっと隣のクラスの下駄箱を見ると、
毎朝チェックしている靴が。
なぜか安心して、自分の靴を
下駄箱に入れ、上靴に履き替えた。

階段を登る途中、あの子をみた。
さっきチェックした靴の子。
友達と笑顔でじゃれあっていた。
沙樹さん。
勉強もスポーツも並にできる。
ただ顔とスタイルは並ではない。
学校の華とも言えよう…


とても美しい。


関わったことなんて一度だけ。

保健室で入れ違いになるときに、
「どうしたの?大丈夫?」
と声をかけられただけ。

でも、その日から沙樹さんが
頭からまったく離れなくなった。