美湖 夜空を見上げてごらん?【月】

「・・・・私が話してるんだよ?きちんと聞いてるの?」

心が言って2人とも改めて向き直った。

「で、南波は怒ったとこまで話したよね。ああ!!次が問題なの!!そしたら水無月がね南波のことひっぱたたいたのよ!!」

「え・・・・?南波のことビンタしたってこと?」

「そうなの!!それで南波泣いちゃって・・・・・泣くって当たり前でしょう?だって、自分の彼氏が目の前で違う女に抱きつかれて、おまけにビンタまでされて・・・・・・そしたら問題は・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

そういった心の眼がハヤトのほうを向いていた。

「言っとくけどねぇーハヤト君!!さっきのはあなたが悪いのよ?」

「・・・・なんでなん?」

「普通、南波のことが好きなんだったら南波のことをかばうでしょう?なんで水無月なんかかばったりしたのよ。」

「水無月をかばった?」

「そうなの。南波がキレて水無月にやり返したの。バチーンってね。そしたら水無月のほうまで泣きやがって。そしたらハヤト君、水無月のほうをかばったのよ!?南波に『なんでぶつんだよ、謝れ』ってね。」

え?南波に謝れって言ったの?


「ハヤト君。・・・・あなた馬鹿?」

「何やとぉー!!」

「だいたい一番傷ついたのは誰だと思ってるの!?南波のこと好きで付き合ったんだったら、南波のことかばって、水無月のことを怒るでしょうが!!女心分かってない!!」

「そうだそうだぁー!!愛美もそう思うでしょ?」

「あったりまえじゃない!!南波のとこ行ってくる。」

愛美がそう言って病室を出て行った。

「待って!!私も行く!!」

心も出て行った。