~First Contact~
   混合



『―――っあぶない!!!』

自分の素っ頓狂な声に驚いて、勢いよく身体を起こした。

?????

見慣れた風景を、これでもかと見渡す。

薄いレースのカーテンから差し込む光と、にわかに漂うコーヒーの香り。

『ゆ、夢???』

現実に戻り始めた自分の顔を軽く叩くと、ゆっくりと身体をベッドの上から降ろした。

ん―???なんだっけ??

あれほどまでに、夢の中とはいえ叫ぶくらいなら、少しは覚えていそうなものの、全くと言って言いほどカケラも思い出せない。

『まっ、いいか…』

考える事を止め、軽く溜息まじりに呟くと、私は一階のリビングへ続く階段を降りた。




――今思えば、もうあの朝から始まっていたんだ。



…現実と夢が混じり合う…

運命の螺旋は、唐突に…そしてゆっくりと廻り始めた。