運命のヒトを。


「優衣ー!」

塾がある日は愛美が放課後呼びにくる。

二人で自転車を必死にこぎながら向かう。

その日、愛美とは違うクラスで先に終わったら待ってるね、なんていいながら教室につく前で別れた。

今日は数学。
つい最近まで算数だったのに。

あたしはもともと算数が得意で、春季講習から数学になっていたが内容についていけていた。

雄太も同じであたし達は、塾でうるさく真面目ではなかったが成績は上位クラスだった。

愛美はいわゆる理系科目が苦手だった。

教室に入ってあたしは、知らない人ばかりで気分は下がっていた。