バタンッ


音を気にせず閉めたせいで
あっちの部屋にも音が響いた。


「今、音しなかった?」


遊斗の声が聞こえる。


「気にしないで・・・んっ」

「そー?」

「今はあたしだけを見てっ」

「美鈴・・・」


そして美鈴の喘ぎ声が
あたしのいる部屋まで
どうしても聞こえてきた。


「なんで2人が・・・」


さっき遊斗はやめてみる
って言ってたくせに・・・。

やっぱり簡単にヤるんだ・・・。


「ぁあんっ・・・ゅうとっ」


美鈴はわざとあたしに
聞こえるように大きい声を
出してるみたいだった。


嫌だ・・・。

こんな声聞きたくない・・・。


あたしはベッドの上で
うずくまって静かに泣いた。