天然100%



「ありがとう」

「そんな・・・」


遊斗が今まで見たことない
真剣さであたしを見つめた。

あたしは恥ずかしくなった。


「でも多分やめるのは無理なんだ」

「えっ?」

「俺がこんななのは理由があってさ」

「そうなんだ・・・」


あたしは胸が痛くなった。

きっとすごく大きな理由なんだ・・・。

それなのにあたしってば・・・。


「でも頑張るよ」


遊斗はいつもの笑顔を見せた。


「頑張るからさ・・・」

「なーに?」


遊斗が言いにくそうな顔をした。


「何でも言っていーよ」

「じゃあ・・・キスしていい?」


遊斗は恥ずかしそうにそう言った。

あたしは嬉しくなった。

遊斗が今までキスした子は
数えきれないぐらいに
いっぱいいるんだと思う。

その中の1人でも
本当に嬉しくなった。