枝は右の道を指していた。 『右か…!』 何の自信もなかったが 自分を信じて、右へ進んだ。 ー暗くなる前に着かないと あたしは少し、急ぎ足で歩いた。 『寒っ…』 今は春のはずなのに、秋のように風が冷たい。 『マリネさんにマントもらっておいてよかった~』 服の上からマントを羽織ると、あたしにピッタリの大きさだった。 ーあたしの為に、仕立ててくれてたんだ マリネの優しさを 改めて実感した。 『こうなったら、何がなんでもハールアを見つけ出さなくちゃ!』