「忘れ物ない?」
「うん!大丈夫!」
「気をつけてね。」
「はいっ!行ってきます♪」
「いってらっしゃ〜い」

今日から、ずっと憧れていた高校での
憧れの高校生活が始まる。
この高校を選んだ理由は2つ。
ひとつは、大好きな俳優さんの
出身校であるから!
もうひとつは、お世話になった先輩が
去年ここに入学したから!
こんな単純な理由だけど、
どうしても入りたくて必死で勉強して…
そして今日はずっと望んでいた、
初授業の初登校日。

「香織〜っおっはょ〜ぉ」
「晴香〜っ!」
名前を呼ばれて後ろを向くと
大親友の晴香がこっちに来た。
「やばいね!超緊張するっ」
「うん。やばい。」

晴香とは、志望校も一緒に決めて
ずっと同じ高校を目指してきた。
本当に、本当によかった。
頑張ることができて。

学校の前に着いた。
光陽高校。
やっぱりかっこ良い!

「キャーッ!!!」

着いたと共に何やら
黄色い歓声が響いた。

「避けなさいよっ!」
知らない人が2人を押して行った。
「ぇっ?あ、ごめんなさぃ」
流れで謝る2人。
悪いところには立っていない。
みんなが注目している目線の先には
いかにも高そうな黒い車があった。

「晴香、何あれ?」
「知らん…何これ?」

ア然。
それしかできない。
すると車から
人が5人、おりてきた。

「キャーッ!!!」

再び歓声が巻き起こる。

「 佑稀様ーッ!」

「 玲弥様だわーッ!」

「 神林様あーッ!」

「 キャー!蒼様ーッ!」

「 輝様ーッ!素敵ーッ」


ぇ、何?

誰なのッ?