「二人共、ぼちぼち帰ろうぜ。」


突然の俺の登場に、二人が一斉に振り返った。


「何で一也が、此処にいんの?」


華が目をパチパチさせていた。


「華と江利子が一緒に出て行くのが見えて、こっそり付けて来たんだ。」


「もしかして、あたし達の会話聞いてたとか?」


「聞いてた。
華…本当にすまないと思ってる。

俺の優柔不断な態度で、凄い傷付けてしまって…。」


俺は華に頭を下げた。