やっと終わった夏休み。


今日から、いつもと同じ生活が戻ってくる。


この夏は、何処にも行かないまま、ただ予備校と図書館を行ったり、来たりしただけだ。


江利子とも全然逢えないまま。


正確には、たまに送られてくる江利子自身の写メを見た位。

駅で俺は、江利子を待つ。


「一也!」


声のした方に振り返った。