二時間後。 「あーっ!もうダメだぁーっ!! これ以上、脳みそに入らないぃぃ…。 私、人より頭の中の引き出しが少ないのかなぁ…? どう思う?桜。」 「大丈夫!私もだから。」 二人で慰め合ってるし。 「俺も、止めたぁ。飽きたぁ。」 直也がシャーペンを教科書に置いた。 さっきまでの熱い、気合いは何処行ったんだよ。 温泉行くんじゃ、ねぇのか? 直也は、普段バカだけど、ズゲー頭はいい。 クラスでも五位以内にいる。 俺は…十位? 桜と、江利子をどうにかしないと、赤点は避けられないな。