「やぁ~ん、怖かったね、江利子。」


「もう泣きそうだったんだからぁ~。」

「よしよし。」


桜が江利子の頭を撫でた。


勝手にやってろ…。

「良かったな。
愛する女の為に…って奴?
今度、皆でお祝いしねぇ?
場所、何処がいい?」


いつの間にか直也が会話に参加していた。


「なぁ恭一、お前知ってたのか?」 


「あぁ。知ってたよ。俺、入学した時から江利子しか見てなかったから。
でも、江利子はいつもお前しか見て無かったよ。
俺の入るスキなんかない位に。」