息も上がりそうな勢いで歩いているうち、ユキは益々わからなくなっていた。 どうして黒糖飴なんだろ。 「えーと、黒糖飴くん。キミはそんなに黒糖飴が好きなの?」 男の子は目を大きく見開き、固くつないだ手を離した。 「黒糖飴じゃない」 ユキは男の子が手に持った袋を取り上げる。 どう見たって黒糖飴だ。 「それは黒糖飴だけど、ボクは黒糖飴じゃない」 「はぁ?」 「黒糖飴じゃなくて、ショウ」