蒼がみえる星



待ってて。そう言って猿君が走っていった先は……やっぱりあの布の奥…


分かってたよ、うん。なんとなくはね…でも…できるなら家、いや、小屋でもいいから建物であって欲しかった…


そういえば、猿君はあそこに住んでるのかな?……まさかね。


近くにあった小さい岩に座りながら猿君が戻ってくるのを待つ。


……


……


遅い…自分で言うのも何だけど、私一応けが人……


「はぁー。花でも摘んでよ。」


退屈しのぎに花摘み…一本、二本、-----
(いつまでこんな事してられるかな……)


「やめやめ。花摘みなんてガラでもないことするから余計な事考えるんだ。」


一人呟いたあと、………ひらめいた!!
私が行けばいいじゃない。

そんなに距離もなかったのですぐに玄関?についてしまった。


ここまで来たら行くしかないよね…


「あの〜…すいま…せん。」

布を捲ると、なんと、岩の中なのになんて快適なんだってくらい普通の家の中と同じような風景だった。


ちょっと驚いたのもあって変な言い方になってしまった…。


中には猿くんの他に一人いて、猿くんはその人と話してるみたいだ。
いや、猿くん叱られてる?

「おい猿。あれなんだ?」

うわっ。口わるっ。


ふいに、私と目が遭うとこの一言。猿…は私も呼んでるけど(心のなかで!)あれってなに!!あれって!!私はものじゃないし…!