「お姉ちゃん…?そんなわけないよね…‥んッ?」
お姉ちゃんの声が聞こえたかと思うと手のひらにチリッとした痛みが走った気がした。
凛さんから貰った手紙…そろそろ開けようかな。
見付からないようにとギュッと握りしめていた拳を開くとくしゃくしゃになった2つ折りの手紙が顔を出した。
「きれい…」
開いてみると蝶の絵が1つ書いてあった。
鉄格子の間から届く僅かな光によって、ポウッとぼんやり光って見える。
青い惑星が雲間から見えていた。
楽しかったな…嬉しかったな………。
「…ッ……ヒクッ‥」
さっきまで出てこなかった涙が今になって溢れだす。
たった何時間かしか一緒に居られなかったけど、こっちに来てからの記憶の中で初めて人間らしい扱いをしてくれた人たちだったから…。
