蒼がみえる星



どうしたの?そう聞こうとした時だった。



「嘘だろ。」


と一言。なんでそんなこと分かるの?


でも、実際は図星だったため言葉に詰まってしまった。こういう時、機転が利くといいなっていつも思う。

「何で?って顔だな。」


顔…でてますか?なんか嫌ーーーー


「先ず、昨日の夕方は明るかった。次にアノ罠は炎が作った罠だ。誰が見たって罠だと分かるくらいお粗末なものだ。」


あ、炎陽くんのこと猿って言わなかった。


「ちょっ、ひどくない?一生懸命作ったのに…」


炎陽くん…ドンマイ。


「最後に……」


「((無視なんだ……))」


「ここの森はかなり深いはずだ。こんな奥にガキ一人で入って来るのはおかしい。その上、罠に気づかないってことは暗い時間帯あるいは相当焦って見落としたか、だ。」


そこまで分かっちゃうんですかーーーーー!どうしよ…でも、本当のことは絶対言えないし…


「嘘、つきました。本当は迷子だったんです。なんかこの歳で迷子っていうのが恥ずかしくて、つい。」


もう、聞かないで……