泣きながら走ってたせいで前から来てた人にぶつかっちゃった。
「す、すいませんっ…」
「大丈夫ですか?…って、春野!?」
この声は大嶋くん?
「どうした?何で泣いてんの?」
優しくしないで?
「春野?どうした?」
「大嶋くん…優しくしないで?」
「好きな子に優しくするのは当たり前だろ?」
ねぇ、海くん
好かれるのと、
好きでいるの
どっちが楽だと思う?
好きでいても、届かない想いは…無駄なのかな?
海くんを好きだって言う気持ちに嘘はないのに、
私は大嶋くんに甘えてしまった
大嶋くんは私を抱きしめたんだ。
それに抵抗すればいいのに、私はそれをしなかった。

