「何でそんな事聞くの?」
海くん、今日は不思議な事ばかりだね。
「気になったから聞いたんだよ…。聞かれたくなかったか?」
そう、寂しそうに聞く海くん。
「あのね、私告白されてた。」
「やっぱ?結城だろ?」
「うん……。」
「何暗い顔してんだよ?嬉しくねぇの?良かったじゃん。こんなお前でも好きって言ってくれるやつ居たんだな。」
「……そう、だね。」
海くんの言葉が心に刺さって
ちゃんと話せなかった。
“こんなお前でも好きって言ってくれるやつ居たんだな。”
思い出すと涙が出た。
私は海くんに涙を見せたくなくて、屋上を出た。

