海くん、だーいすきっ




屋上の扉は錆びていて重い。




それを、ゆっくり開ける。





秋の少し冷たい風がすり抜けた






「はぁ…。」



小さな溜息。





「やっぱりな。」





そこには、気持ち良さそうに眠っている…





春野が居た。




こんな固い所で…
ずっと寝てたのか?




風邪、引くだろーが。






「はる…」



「…海くん……」





“春野”


そう呼ぼうとしたら。





寝言で俺の名前呼びやがって…





俺、不覚にもこいつの事

“可愛いやつ”って





思っちゃっただろーが!