おしまい

…ではありません。



まだ続きがありました。


サタンが悪魔の世界に帰ると大魔王に呼び出されました。

サタンはなぜだかさっぱり見当が付きませんでした。

大魔王はサタンを目の前に言いました。

「サタンよ、実はお前が人間の世界に行っている間に新しくルールができてな。人間の世界にいれるのは6時間までとなったのだ」

サタンは夜の12時から朝の10時までの10時間も人間の世界にいました。

「そんな、オレは全然そんなこと聞いてません!!」

「運が悪かったな、サタン、お前はルールを破った。罰を与えることとする。人間世界の滞在時間が6時間を少しでも越えたものはまず角を折る、次に8時間を越えたものは羽をもぎ取る、そして10時間を越えたものは悪魔から人間になってもらう」

「人間!?そんな!?争い、憎しみ、恐怖、不安、迷い、孤独、欲望、数え上げればきりがない、あらゆる暗闇を抱えて生きなければならない人間に!?どうかそれはご勘弁を!!」

「うるさい、もう決めたことだ。人間になればこれまで自分が悪魔だったことさえ忘れてしまうのだ。まぁお前にとっては災難だったかも知れんが、仕方のないことだ」

結局サタンの言い分は少しも聞き入れられませんでした。

そしてサタンは角を折られ、羽をもぎとられ、激痛を味わったあと、
大魔王の力で人間にされてしまいました。