「ごめんなさい。」その一言が言えなかった当時の私は、一人家に帰ろうとしていた。 今まではだいたい一真が折れてくれたのに、連絡が来ないことが悲しくて前も見ずにトボトボ帰っていた。 今までは一真が送ってくれてたから、知らなかった。 この道がこんなに暗くて怖いなんて。 キキーッ 曲がり角。 一台の車が私をはねた。 「あずさーっ。」 一真は、こっそり後をつけててくれたんだね。 私の身になにかおきないか心配で、ケンカ中なのに。 優しすぎるよ。一真。 この事故の原因は馬鹿な私の不注意。